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中年太りの仕組み解明 加齢で脳細胞縮み、飽食シグナル届
きにくく 「腹八分目」で改善
2024/3/7 05:00
反応
加齢に伴い痩せにくくなる「中年太り」は、脳の
神経細胞の一部が縮むことで肥満を防ぐシグナルが
脳に届きにくくなるために起こることを名古屋大の
研究グループが突き止め、7日発表した。ラットに
よる実験では、食事を減らせば退縮が改善する傾向
もみられたという。成果をまとめた論文が米科学誌
オンライン版に掲載された。
年齢を重ねると代謝が悪くなり、体重が増える傾
向は知られているが、詳しい仕組みは分かっていな
かった。
研究グループは、脳に働きかけて代謝を促進したり食欲を抑えたりする物質「飽食シグナ
ル」に着目。ラットを使ってシグナルを受け取る受容体を独自の技術で可視化したところ、脳
の深い位置にある「視床下部」の神経細胞から伸びる細長い毛のような部位に集中しているこ
とが分かった。
この部位はアンテナの役割を果たしており、加齢で縮むことも判明。それによって飽食シグ
ナルをうまく受け取れなくなり、太りやすくなるという。ラットの食事を制限すれば縮むのを
抑えたり、再び伸ばしたりできる。
グループの中村和弘教授は「食べ過ぎないことが、痩せやすい体質を維持する上でも重要だ
と分かった」と説明。「この部位の長さに関わる分子を見つければ、肥満治療薬の開発にもつ
ながる」としている。(花輪理徳)
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